Singapore
 
外から見る日本語  番外編   バンクーバー新報8月号掲載

「すごいぞ!シンガポール」

久しぶりにシンガポールを訪れました。久しぶりといっても35年も昔のことですから、
ほとんど覚えておらず、初体験のワクワク気分で
空港に降り立ちました。実は1年半ほど前に、
息子がシンガポールに
居酒屋「型無シンガポール店」を始めたものですから、店の見学が主な目的です。

先ずはタクシーの窓から見える美しい緑豊かな町並みに、さすがシンガポールだなと感心しました。
そして泊まるホテルは新しい観光名所にも
なっているマリーナ・ベイ・サンズです。
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つの高層ホテルの上に巨大な船が浮かんでいる光景。写真では見たことありますが、
間近に見上げると思わず、
「すごい」と驚きの声をあげてしまいました。地震国の日本ではとても怖くて
考えられない高層ビルです。

    
                 マリーナ・ベイ・サンズ
しかも屋上には大きなプールや庭園などがあり、正に「天空の楽園」です。
プールに入って眼下に広がる市街地を眺めながら、いろいろ新しいことをどんどん取り入れていく
すごいエネルギーを感じました。

 


安全、クリーンな国づくりも随所に見られます。そしてビジネス街にも活気溢れる雰囲気が漂っています。
昼休みもほどほどに仕事に戻るビジネスマンの姿を
垣間見ながら、シンガポールは多文化、
多言語共生の国であり、ビジネスにおいても相互理解を最優先として、いろいろな文化を見事に調合させて
新しいものをどんどん作り出していくバイタリティーを感じました。バンクーバーも多文化共生の街ですが、
力強さに関してはかなり差があるなと、思わざるを得ませんでした。

教育もすごいです。世界のトップレベルの学力とのこと。小学校から学力や能力別に振り分け、
試験の成績で進路が決まるという厳しい学歴社会のようです。親として我が子の教育のためなら、
あらゆる努力を惜しまないとのこと。当然そこには深刻な
社会問題も出てくると思いますが、
毎年のように教育制度の見直しが行なわれているとのこと。そしてよい教育には教師の役割が
大切という基本方針を貫き、教師の地位がハイレベルで給料も高いと聞いて、日本語教師である
小生としてはうらやましく思いつつ、教育にものすごく力を入れている姿勢にすごい感動を受けました。

シンガポールは一党独裁の政治体制ということで、政治的にちょっと怖い国という先入観もありましたが、
民主主義を調和させながら、断固として政策を進めていく政治体制。税法などは柔軟性を発揮して
どんどん改革しているようで、息子も居酒屋を経営していく上で、すごくやりがいがあるとのこと。
企業を起こしやすい都市として常に世界
1位にランクされているようで、すごいですね。
資源の無い小さな国がアジアの経済や金融のハブと云われているのもすごく頷けます。

 
                    マーライオン

シンガポールといえばマーライオン。でも「世界三大がっかり名所」として揶揄されています。
確かに思ったより小さく、ビル街を背景にした姿はあまり冴えません。でも川の向こう岸に
マリーナ・ベイ・サンドがそびえるようになって、マーライオンが空中に浮かんだ巨大な船に
力強いエネルギーの水を降りかけているようで、一見の価値ありと感じました。
「世界三大がっかり名所」から外されることを期待し、そしてまたマーライオンに会いたいと
すごく心に誓いながら、チャンギ空港を飛び立ちました。短い滞在期間でしたが、
いろいろなすごさを発見し、シンガポールという国に一段と興味が沸いてきました。
 
正に、すごいぞ、シンガポールです。